冬の下川島  島流し

冬の南シナ海は波が高く、風が強い日は特に荒れる。
そのせいで、下川島と台山を結ぶ船は、しばしば欠航する。

下川島に2泊して本土に帰る日のこと。朝、ホテルをチェックアウトしようとしたら、フロントの大姐が、
「今天没開船」(今日は船はでないよ)
と言う。
早朝に電話連絡が回ったらしい。

ホテルのロビーから外を見ると、強風が吹いていて、街路樹の椰子の葉が踊っている。
あきらめきれずに自分で船会社に電話してみたが、やはり船は出ないらしい。
ちなみに、田舎の船会社なので、電話対応の態度が著しく悪かった。
「明日は船は出るか?」
と尋ねたら、
「明日の天気で決まるんだから、今日わかるわけないだろ。馬鹿!」
と言われた。

まあそのとおりであるけれど、「馬鹿」はないんじゃないの。
ちなみに、「馬鹿」は中国語では「混蛋」(hundan)という。「蛋」はタマゴの意。なぜか中国語の罵り言葉には、タマゴが付くことが多い。

帰れないものは帰れないので、あきらめて下川島に延泊することに。

この時期の下川島は、客も小姐も少ないので、なんだか侘しい雰囲気が漂っている。
数軒のみ営業していた髪廊も、女の子は1人とか、2,3人とか、そんなもの。
だけど、決してレベルが低くはなかったです。
夏と違って女の子もヒマなので、逆にまったり楽しく過ごせました。

さて、翌朝。
8時頃に起きて窓の外を見ると、街路樹の椰子の葉がブンブン揺れている。
この日も全日、船はなし。島流しは2日目に。
ホテルの大姐と交渉して、宿代を昨日よりも10元安くしてもらう。

こんな僻地でも、メールの読み書きはネットカフェで可能。ネットカフェは少なくとも2件あり、僕が使ったのは紅梅大酒店の1階のネットカフェ。広東省のほかの街と違って、利用時に身分証明書の確認を求められなかった。
日本の携帯電話も、GSM対応機種ならローミングで通じる。日本からの電話も普通に受けとれる。
離島ではあるけれど、外界と隔絶されているわけではない。

王府洲エリアを歩き回って、コピー屋を発見。
仕事の資料の下製作をしながら2日を過ごした。


下川島 王府洲

午後にネットカフェでメールを書いていたら、昨日部屋に呼んだ女の子がふらっと入ってきた。やることがなく、ヒマしている模様。
ヒマそうだね、と声をかけると、
「人が来ないんだからヒマに決まってる」
とのこと。


3日目の朝、またもや強風。
ホテルのフロントで、今日も船は出ないと言われ、覚悟を決めた。
が、昼頃になって風が静まった。
さっそくバイクタクシー(15元)で港へ。

切符売り場には大行列ができていた。一便待って、無事乗船。
台山の埠頭には、人があふれていた。あまりに人が多くて、バスに乗りきれないらしい。
とりあえずチケットを買って待っていたら、バス会社が手配した乗合ワゴン車に乗るよう指示された。チケットを売った以上は、何としてでも珠海まで運んでくれるよう。

島の人によると、5日以上連続して欠航することもあるらしい。
下川島に行くときは、天気予報の確認が必須かも。


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