ピロートーク

僕は基本的に「快餐」ばかりで、「過夜」は滅多にしない。
寝る前に外に飲みに出たいので。

それでもたまには朝まで一緒にいてほしいと思う娘もいる。
眠るまでの間は、ベッドの中で他愛のない話をすることになる。
いわゆるピロートーク。

彼女たちは農村の出身であることが多い。
僕がいつも尋ねるのは、「実家ではどういう動物を飼っているの?」。

中国に行くようになってから、僕は、家畜動物が好きになった。
農村地帯を鉄道やバスで走っていると、でっかい水牛を見かけることがよくある。
中国の田舎では機械化が進んでいない地域が結構あって、耕地を耕すときは水牛に鋤を引かせて土を掘り返している。農作業用の水牛は、農閑期には暇になり、畑で放し飼い状態。
でっかい水牛が広い農地でのったりしている景色を見ると、気持ちが和む。

いわゆる畜産農家でなくても、田舎では結構いろいろな動物を飼っている。
鶏とか、アヒルとか、豚とか、牛とか、羊とか。
「子供のころ一人で豚の世話をしていたら、言うこと聞いてくれなくて困って泣いちゃった」
みたいなどうでもよい話を聞きながら、うつらうつらと眠りにつくのは何だか幸せ。

農村出身の娘は、たいてい、実家の農作業を手伝った経験がある。
仕事の内容を聞くと、結構本格的な農作業だったりする。
農作業をした手はどんな風になるのかなと思い、薄明かりにかざして見せてもらったけれど、普通の若い女の子の柔らかい手だった。
年齢が若いので、都会に出てきてほどなく、すべすべの柔らかい手に戻るみたいだ。

異国の女の子の寝姿を眺めながら、これからこの娘はどういう暮らしをしていくのかな、と思ったりもする。


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