スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

打飛機は売春にあらず?

新華網のこのニュース。

广东高院:手淫不属卖淫 http://news.xinhuanet.com/local/2013-06/26/c_124910877.htm

事件の概要はこんな感じ。

----

広東省仏山市で、数名の女性を雇い、男性客に「手」や「胸」による性的サービスを提供していた風俗店が検挙された。経営者の李某ら3名に対する第一審の判決は懲役5年、罪名は「売春組織罪」。

中国の刑法では、売春を仲介したり組織したりする行為には懲役刑が科せられる。罪状が非常に悪質であれば死刑もありうる。

李某は控訴した。控訴審で弁護士は、李某の店でおこなわれていたのは「手」や「胸」によるサービスだけで、これらは「売春」にはあたらない、と主張した。
控訴審の裁判所は、次のような意見を述べて、差し戻しを決定した。

「刑法学の理論によれば、売春とは、営利目的で不特定の相手と性交または性交に類似する行為をおこなうことをいう。単に手や乳房により男性の生殖器を摩擦する行為は含まれない。」

その後、検察官は、補充捜査をしたうえで、刑事責任を追及すべきでないと判断して起訴を取り下げた。3名の被告人は、いずれも無罪となり釈放された。

---

ここで問題になっているのは、刑法上の「売春」にどのような行為が含まれるかですね。

中国の刑法上の「売春」に「打飛機」(てこき)や「波推」(ぱいずり)などの性交に至らない性的サービスが含まれるのかについては、法律には具体的な説明がなく、また司法解釈もないので、裁判所によって扱いはまちまち。上記の事件では「売春にあたらない」と判断しているけれど、他の裁判所では売春にあたると判断して有罪にした例も複数ある、と上記の記事は解説している。

---

ちなみに、男性がこの種の店で「客として」捕まったときには、刑法ではなく、「治安管理処罰法」に基づく行政処分が科されるのが一般的なので、上の案件とは取り扱いが異なる。
この場合、行政処分を科すのは裁判所ではなく警察なので、「売買春」(卖淫嫖娼)にどのような行為が含まれるかの判断は、公安部門の考え方にかかっている。

この点に関し、2001年に公安部が出した通達には、「不特定的异性之间或者同性之间以金钱、财物为媒介发生不正当性关系的行为,都属于卖淫嫖娼行为」と書いてある。中国の警察はこの通達を根拠に、打飛機(てこき)や波推(ぱいずり)も卖淫嫖娼(売買春)であるとして、拘留処分や罰金(15日以下の拘留、5千元以下の罰金)を科している。

つまり、結局のところ、「手」だけでも客として捕まれば買春として処罰されますよ、ということ。
また、相手をした女性も、同じく「治安管理処罰法」によって拘留などの処分が科せられる。

そうすると、上の事件で風俗店の経営者が無罪になっていることとのバランスがとれないようにも見えるけれど、刑法の売春仲介等の罪は、懲役刑・死刑もありうる重罪なので、「刑法上の売春」にあたるか否かは厳密に定義せざるをえず、こういう結論になるのもいたしかたないんでしょうね。

ちなみに、風俗店経営者に対しても前述の「治安管理処罰法」に基づく行政処分(罰金や短期間の拘留など)を科すことはできるので、その限度でならば制裁を与えることは可能。結果論としては、最初から行政処分による処罰を選択しておればよかったわけです。


関連記事
ベトネベートスカルプ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。