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世界三大研究不正

やっとまともな人がでてきた、という印象。

STAP論文の共著者若山教授の記者会見(6月16日)



2時間半に及ぶ会見ですが、面白くて全編見てしまった。
先日の改革委員会(外部委員会)の記者会見に続き、ちゃんとした科学者らしい会見が聴けて、なんだかほっとした。

3月9日に博士論文画像の転用が暴露された時点で、すでに理系コミュニティーの方々のブログやツイッターでは「研究不正」という見方で固まっていたわけですが、それからもう3ヶ月。

途中に小保方さんの涙の記者会見や「STAP細胞はありまぁーす」があったせいで、世間の中途半端な支持があつまり、なんだかわけのわからない展開になって来ていました。テレビ・コメンテーターやジャーナリストが感情レベルの擁護論を展開する場面もさんざんみせてもらいました。

6月に入ってから理研内部の有志によるDNA解析の結果が発表されて、擁護論はようやく下火になり、今回の若山先生の解析結果の発表でほぼ結論はでてしまったわけですが、はるちゃん本人は永久に白状しないだろうなあ、、、

 
世界三大研究不正

今回の研究不正は世界三大研究不正の一つとして世界中で教科書的に扱われるようになるだろうと言われていますが、「三大」のあとふたつ(ファン・ウソク事件、ヘンドリック・シェーン事件)のうち、これまで世界最悪の研究不正事件と呼ばれてきたシェーン事件(常温超伝導研究不正事件)のドキュメンタリー番組がネットにアップされていました。事件の経緯を忠実にたどる、NHK制作のドキュメンタリーです。前から見たかった番組で、やっと発見できました。

(niconico動画)

高温超伝導体の発見に関わるとある事件 1/2

高温超伝導体の発見に関わるとある事件 2/2

このドキュメンタリー番組は、不正の舞台となったベル研究所がある米国を含む海外で、いくつもの賞を受賞しています。

シェーン事件は、事件全体の構図がSTAP細胞事件と瓜二つのように似ています。
虚言癖のある研究者と、その虚言に乗っかって名声を上げようとする研究所。その背景には科学界の熾烈な競争があり、競争で劣勢になりつつある研究所のあせりが、不正を見抜くべき監視の目を曇らせた。この辺りは、STAP事件とまったく同じです。
世界的権威の学者が共著者として名を連ねていたために、NatureやScienceなど一流のジャーナルにあっさり掲載され、ノーベル賞確実と騒がれた、など、どこかで聞いたような話ばかりです。

優秀なドキュメンタリー作品であることは確かですが、STAP事件の二転三転した経緯をリアルタイムで体験してきた今となっては、なんだか平凡な番組にも見えてしまいますね。2つの事件の構図が似ているので
「なんだ、これならもう見たぞ」
という既視感の連続です。
この手の話がお好きな方は是非。


「三大」のうち韓国のファン・ウソク教授(ソウル大学)の事件は、日本のSTAP事件と同じ再生医療分野の研究不正。人間のすべての組織に分化できる万能細胞(ヒトES細胞)を作成したと発表し、英国ネイチャー誌はこれを2004年最大の科学ニュースに選定しました。
この研究は韓国に初めての自然科学分野のノーベル賞をもたらすことが確実と言われ、ファン・ウソクは国民的英雄に祭り上げられます。
当時韓国国内でつくられたらしいイメージビデオに日本語字幕を付けてくれた人がいるようです。



レオナルド・ダ・ビンチやアインシュタインに匹敵する科学者であり、19世紀はイギリス産業革命が世界を変えたが、21世紀は韓国のバイオテクノロジーが世界を変える、と、たいへんな舞い上がりよう。

翌2005年には記念切手まで発行されました。

kittekorea.jpg

左半分は、ファン・ウソクが研究対象としていた細胞の画像。右側には再生医療を受けて車椅子から立ち上がって走りだす人物が描かれています。

ところが、この年の12月に、研究が捏造であったことが発覚します。
不正発覚のきっかけの一つは、日本の2chの理系版でした。
当時、毎日のように論文のデータや画像の検証結果が2chに書き込まれ、投稿者どうしの意見交換がおこなわれ、画像の使い回しや不正使用が暴かれていく過程は、今回の日本のSTAP細胞事件とそっくりでした。

論文は取り消され、ファン・ウソク教授はソウル大学を懲戒解雇され、学会からは除名され、後に刑事被告人となります。
記念切手は発売中止となり、未販売分は回収廃棄されました。

その頃、僕の同僚に韓国人が3人いました。彼らの怒りと落胆は大変なものでした。国民的英雄、民族の誇り、が「捏造」だったわけですから、ウリナラ体質の韓国人にとっては耐え難い喪失感だったのでしょう。

**

日本の話に戻します。

今回のSTAP事件に関しての日本のメディアのはしゃぎっぷりは、たいへんに印象的でした。割烹着がなんだっていうんだろう。民放テレビ局や大手新聞社には科学記者はいないのだろうか。

日本の大手メディアで地に足のついた報道ができるのは、結局のところNHKだけなんでしょうかね。
民放テレビに出演している素人の「コメンテーター」の意見ではなく、ちゃんとした科学の視点からの説明がほしい人は、NHK教育テレビが3か月前に放映したこの番組はいかがでしょう。

サイエンスZERO 緊急SP「STAP細胞 徹底解説」

これを基礎知識として今回の若山教授の発表や、日経サイエンスのサイトの説明記事を見ると、ああそういうことだったのかなあ、と思えます。
ちなみに番組アシスタントは南沢奈央で、南沢奈央はこういう固い番組にでているときが一番美しいです、とファンの僕は感動しながら視聴しました。
Youkuの動画の再生方法は、各自ググってみてください。



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